2015年4月25日(土)にIFHD学生支援セミナー(2015年 第2回)を開催しました。
2015年の第2回は、「日本の医薬品産業はこんな仕事している!」と題し、医薬品産業に携わる社会人の方をお招きして、お話をいただきました。
今回、参加してくださった労働組合の皆さんは、アステラス労働組合、サノフィ ユニオン、中外製薬労働組合、メディセオ労働組合の方々です。
最初に、理事長の藤村がセミナーの趣旨と進行方法についてガイダンスを行いました。次に、各労働組合から、会社と労組の紹介、参加メンバーの自己紹介をしていただきました。そして、理事長の藤村が議論のテーマを設定して、ディスカッションが始まりました。
今回の進行も、IFHDで標準的に行っている形式で行いました。今回は9グループに分けて、議論していただきました。過去最多人数の参加者でした。より多くの人の話を聴けるように、途中2回、席替えをしました。一つのテーマが終わるごとに、各テーブルの学生代表がグループで出た内容を発表し、グループ討議の内容を全体で共有する機会を持ちました。
問いは以下の通りでした。
Q1. 自己紹介、知られていない業界の話
Q2. 良いコミュニケーションとは?
Q3. フリートーク(大学時代にしておくと良いことなど)
今回、中心の話題になったのは、業界の裏事情です。医薬品産業にとって最も重要なお客様は、医師です。もちろん医薬品を使うのは患者さんたちですが、どの薬を処方するかを決めるのは医師です。医師に自社が開発した薬を使ってもらうようにするのがMRの仕事です。
一般に、MR(medical representative)は、医薬情報担当者として、医薬品の適正使用のため医療従事者を訪問すること等により、医薬品の品質、有効性、安全性などに関する情報の提供、収集、伝達を主な業務として行っています。情報を伝えても、実際に使ってもらえなければ業績にならないので、医師に気に入られるために、過去にはいろいろなことが行われていたようです。
また、医師の世界では、ドラマ「白い巨塔」で描かれたことが今でも現実であり、ピラミッドの頂点に立つ医師にどうやって自社製品を使ってもらうかが重要です。表には出せないようなサービス提供もあったという話が出て来ました。もちろん、現在では、厚労省の指導や業界の協定があって、昔のようなことはなくなったそうです。ただ、医師との人間関係の重要性に変わりはないという発言もありました。
仕事は、人と人との関係において成り立つものです。自分と他人、またそれらが集まる中では、折り合いをつけることが大きな仕事になります。自分を押し通しすぎたり、他人に流されすぎたりと「過ぎたこと」をしてしまうとうまくいかなくなります。ちょうど良い折り合い点をみつけるには訓練が必要です。
今回は新年度を迎え、新しいメンバーの方が多く来て下さいました。今後も皆様のご参加をお待ちしております。どうぞよろしくお願い致します。
開催場所:東京しごとセンター セミナー室
時間:13:30~17:00
NPO IFHD 事務局