2014年5月17日(土)にIFHD学生支援セミナー(2014年 第3回)を開催しました。
2014年の第3回は、「日本の化学産業はこんな仕事をしている!」と題し、化学産業に携わる社会人の方をお招きして、お話をいただきました。
今回、参加してくださった労働組合の皆さんは、旭化成労働組合、東ソー労働組合、富士フイルム労働組合の方々です。
最初に、理事長の藤村がガイダンスを行いました。ガイダンスは、セミナーの趣旨と進行方法についてです。特に、この学生支援セミナーを開催する理由である、「企業と学生の認識ギャップ」について説明しました。次に、各労働組合から、会社と労組の紹介、参加メンバーの自己紹介をしていただきました。特にB to Bの仕事について説明されました。そして、理事長の藤村が議論のテーマを設定して、ディスカッションが始まりました。
今回の進行は、IFHDで標準的に行っている形式で行いました。各グループ6~7名に分かれてディスカッションをする形式です。より多くの人の話を聴けるように、数回は席を替わってもらうようにしました。途中、各テーブルの学生代表がグループで出た内容を発表し、グループ討議の内容を全体で共有する機会を持ちました。最後に、各労組から一人ずつ感想を述べてもらいました。
問いは以下の通りでした。
Q1. 自己紹介、化学産業とは
Q2. 入社後、自分がしたいと思っていた仕事とは違う仕事に配属されたとき、自分の気持ちにどう折り合いをつけたか。
Q3. 社会人になる前に、知っておいた方が良いこと
初任配属先が希望の部署でなかった場合にどうやって納得したかという点については、「そういうものか」と前向きにとらえたという意見が全てでした。ある社会人の方は、海外に拠点があり、大学時代に勉強した語学力を活かして働きたいと思っていたけれど、実際には経理への配属だったそうです。会社でいろいろ経験していく中で、今では仕事の楽しさがわかってきたとのことでした。
採用面接において、企業側は入社後どのような仕事をしたいかという質問をよくします。ある仕事をしたいと強調して採用されたとき、その仕事ができるのではないかと思ってしまいますが、自分がしたい仕事に配属されることはほぼありません。このギャップは、学生には意外に知られていませんし、会社もほとんど説明しません。
大半の日本企業では、新卒者に対して「良きメンバー」であることを求めます。会社の都合にしたがって、「何でもやります、どこでも行きます」という行動を企業は求めてきます。これを知っていれば、初任配属で自分の希望する部署に行けなかったとしても、納得できるはずです。
最初は「できること」が少ないのですから、職場の中で「しなければならないこと」に真摯に取り組んで「できること」を増やしていけば、そのうちに「したいこと」ができるようになるはずです。長期の視点で仕事を見ていくことが重要であることを学生は学んだのではないでしょうか。
開催場所:東京しごとセンター セミナー室
時間:13:30~17:00
NPO IFHD 事務局