2019年12月7日(土)に平成31年度第7回IFHD学生支援セミナーを開催しました。
今回は、「日本の食品産業はこんな仕事をしている」と題し、味の素労働組合、日本ハムユニオン、キリンビール労働組合の皆さまをお招きして、お話をしていただきました。
最初に、IFHD理事長の藤村がセミナーの趣旨と進行方法について説明しました。このNPOは、かつて藤村が法政大学のキャリアセンター長を務めていた際、当時の学生たちの就職活動において“実際に働き始めてから見えてくる情報が少ない“と感じていた経験から立ち上げた、など簡単なセミナー開催の経緯について説明がありました。
その後、各労働組合から会社と労組の紹介、参加メンバーの紹介をしていただいた後、藤村が議論のテーマを設定して、ディスカッションが始まりました。より活発な議論を行うため、学生を3~4名の小グループに分け、そこに企業の方に1~2名ずつ入っていただき、ディスカッションに参加していただきました。また、より多くの人の話を聞けるように、テーマを3つ設定し、テーマごとに席替えをしながら進行しました。
設定したテーマは以下の3つです。
テーマ1.我が社は、こんなこともしています
テーマ2.会社に入る前に思ったこと、入ってから分かったこと
テーマ3.仕事の大変さとおもしろさ
30分~40分程度のグループ討議では休憩をはさみながら計3回行い、様々な企業労組の方々から普段は聞くことのできない貴重な話を伺うことができました。1つのテーマが終わるごとに、各テーブルの学生代表がディスカッションで出た内容を発表し、グループ討議の内容を全体で共有する機会を持ちました。
【学生の発表】
テーマ1について
・化粧品やシャンプー、動物の飼料まで取り扱っていて、実に幅広いと思った。
・食肉の生産から出荷まで全てを担っていることや、通常は捨ててしまう部位を無駄にせず新事業を立ち上げたことを聞き、あらためて命の大切さを学んだ。
・国内のホップの生産が減っているので直接産地である岩手県まで出向いて農家の手助けをしている、など以外な話が聞けた。
・神社やコンビニとの共同開発などからCSV活動について学んだ。
テーマ2について
・工場勤務の際、手作業が多くて驚いた。
・大企業は冷たいイメージだったが実際はアットホームだった。
・自社製品だけでなくお客様に物件紹介をするなど意外な苦労が多い。
・大手に入社したらゴールだと思ったが、実際は入ってからがスタートだった。
・希望とは異なる業種に入社したが、実際は自分に合っていたので入ってみないとわからないなと思った。
テーマ3について
・お客様(お店や取引先)との関係構築が難しい。
・陳列場所や棚割りで競合に勝つときに面白さを感じる。
・企業の名前があるので適当な仕事ができない。
・”美味しい=売れる”ではないため商品を売るということは大変。
・食品業界は古いと言われており、ときには自己犠牲を強いられることもあるが、それをやりがいに感じることもある。
・お客さまや上司に自分のことを認めてもらうとうれしい。
最後に、本日お話をいただいた労働組合の皆様から一言ずつ感想をいただいた。
・自身の学生時代に「就活でこんなことを聞けばよかった」という話ができたと思う。
・「今日はいい話が聞けて良かった」で終わってしまうともったいないので、今後の就活に役立ててほしい。
・社会人の話を聞く機会を大切にして、アルバイトなど日常生活の中で定着させて欲しい。
・今日はごく狭い範囲の話のみで、泥臭い話ができなかった。
・今日感じた「すごいな」と思ったことを掘り下げて行って欲しい。
セミナー風景
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