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セミナー後記 2014年6月14日 学生支援セミナー(2014年 第4回)開催報告 

2014年6月14日(土)にIFHD学生支援セミナー(2014年 第4回)を開催しました。

2014年の第4回は、「日本の自動車産業はこんな仕事をしている!」と題し、自動車産業に携わる社会人の方をお招きして、お話をいただきました。

 

今回、参加してくださった労働組合の皆さんは、全本田労連、トヨタ自動車労働組合、日産自動車労働組合(五十音順)の方々です。

 

最初に事務局長の村杉がガイダンスを行いました。ガイダンスは、セミナーの趣旨と進行方法についてです。次に、各労働組合から会社の紹介と自己紹介をしていただきました。自動車産業の全体像と個別の仕事の把握です。次に事務局の山﨑より問いが出され、ディスカッションが始まりました。

 

今回の進行も、IFHDで標準的に行っている形式で行いました。各グループ6~7名に分かれてディスカッションをする形式です。より多くの人の話を聴けるように、数回は席を替わってもらうようにしました。途中、各テーブルの学生代表がグループで出た内容を発表し、グループ討議の内容を全体で共有する機会を持ちました。最後に、各労組から一人ずつ感想を述べてもらいました。

 

問いは以下の通りでした。

Q1. 自己紹介、自動車産業とは

Q2. 成功談と失敗談

Q3. 学生の時に思っていた仕事のイメージと実際に働いてみてわかったこととの違い

 

成功と失敗には、表と裏のような関係があります。例えば、ある受注・発注業務の事例です。受注ミスをしてしまい、納品が間に合わないという事態でした。担当者は、手元に在庫がないのに、数があるかと思い受注してしまったためです。発注者側も急ぎの注文として、慌てていたようです。本来、在庫管理がしっかりできていて、冷静に発注者の対応ができれば、起きなかった失敗です。このままであれば、発注者への責任が果たせません。しかし、機転を利かせた担当者は、上司に報告・相談した上で、関連会社で在庫を抱えているところを探し、製品の必要量を確保します。最初の受注ミスは否めませんが、迅速な対応が功を奏して、急いでいた発注者の要望に応える結果となりました。初めから失敗をしようと思って、失敗をすることはよくありませんが、失敗はどこかで起きてしまいます。そんな時の変化に対応できることは能力の一つです。

 

学生の時に思っていた仕事のイメージは、「専門性の高さ」という意見がありました。実際に働いてみてわかったことは、確かに専門性の高さはあるのだが、仕事の中に共通するものがあるということでした。日本の場合、多くの企業がメンバーシップ型の雇用となっています。メンバーシップ型の雇用とは、まず会社のメンバーになって、様々な業務に従事し、貢献していくことで雇用関係を成り立たせるものです。専門性もありますが、人に対して仕事を割り当てるという型です。一方、ジョブ型の雇用というものも存在します。ジョブ型の雇用とは、仕事に対して人を割り当てるという型です。仕事に対する能力が求められ、仕事に対して雇用関係を結ぶものです。仕事の中に共通するものとは、メンバーシップ型の雇用で仕事をしていると、変化に対応できる能力が高くなるということです。専門性だけでなく幅広い経験がその能力を高めていると言えます。

 

学生は、常に変化する中での対応から仕事が成り立っていることに気づいたのではないでしょうか。このことは、メンバーシップ型の雇用である以上、知っておいて損はないものかと思います。

 

開催場所:東京しごとセンター セミナー室

時間:13:30~17:00

 

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NPO IFHD 事務局

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